肉離れ
こんなお悩みはありませんか?
運動中に激痛が走り、それ以上運動を続けることができなくなった方
痛みがある部位に腫れやくぼみ、熱感が生じている方
重いものを持った時に腕や背中、胸に痛みが生じる方
痛みがある部位が変色(青紫色)している方
運動中にふくらはぎや太ももから「ブチッ」という筋肉の断裂音が聞こえた、または感じた方
こむら返りだと思っていたが痛みが中々引かない方
足を着くたびに激痛がある方
肉離れを起こした部位を押すと強い痛みが生じる方
肉離れで知っておくべきこと
肉離れは、筋肉の強い収縮とともに、逆に強く引き伸ばされる方向の力が加わるときに筋繊維が断裂して起こります。具体的には、急なダッシュやストップ、ジャンプの着地などが挙げられます。このため、太ももやふくらはぎに肉離れが起こることが多いです。
原因としては、筋肉の疲労やウォーミングアップ不足などが考えられます。そのため、日頃のストレッチや運動前の入念なウォーミングアップが肉離れを予防するためには非常に重要です。
肉離れと似た症状が現れるものとして、こむら返り(足がつる)や筋膜炎があります。
こむら返りは、筋肉が過剰に収縮して力を抜くことができず筋肉全体に痛みが現れますが、肉離れの場合、痛みが現れる部位は限定的です。筋膜炎は、筋肉を使い過ぎて硬くなり、炎症を起こしている状態です。画像検査(MRI)で肉離れとの鑑別が可能です。
症状の現れ方は?
肉離れは、筋肉が急激に引き伸ばされることで筋繊維が切れてしまい発症します。下半身の筋肉に起こることが多く、代表的な部位としては、太もも(ハムストリングスや大腿四頭筋)、内もも(内転筋)、ふくらはぎ(腓腹筋)などがあります。
症状としては、熱感、炎症性の痛み、腫脹、皮下出血が現れます。スポーツをしている際に発症することがほとんどで、急なダッシュ、ストップ、ジャンプなどで起こることが多いです。
軽度の場合、自力での歩行は可能ですが、痛みを伴います。重度になると痛みが強く、自力での歩行が困難になることもあります。
その他の原因は?
その他の原因として挙げられるのは、筋肉の疲労、加齢、ウォーミングアップ不足、あまり運動をしない方が急に運動をしたり、筋肉に力が入って収縮しているところを強く打ったりすることなどです。特に、身体が硬い人は注意が必要です。
ハムストリングス(太もも裏にある筋肉の総称)や大腿四頭筋(太もも前面の筋肉)、内転筋(内ももの筋肉)、腓腹筋(ふくらはぎにある筋肉)など、下半身の筋肉で発症することが多いです。筋肉の柔軟性が低下した状態で運動を行うと、肉離れのリスクが高くなるため、ウォーミングアップを怠らないことが重要です。
肉離れを放置するとどうなる?
肉離れは後遺症が残りやすいスポーツ障害の一つです。
損傷した筋繊維から出血し、その血液が筋組織内で固まって血腫や瘢痕組織を形成します。この血腫や瘢痕組織がしこりやつっぱり感といった違和感につながります。
また、血腫を放置すると肥大化し、断裂した筋繊維同士が合わさるのに時間がかかる場合があります。もし合わさったとしても、その結びつきは元の筋肉よりも弱くなることがあります。その結果、肉離れが癖となり、再発する可能性が高くなります。
肉離れが癖になると、普段の日常生活に支障をきたしたり、スポーツ活動ができなくなることがあります。
当院の施術方法について
当院の施術方法には、鍼施術がございます。鍼施術では、手技療法ではアプローチできない深部の硬結部まで鍼を刺すことでアプローチが可能です。
ただし、肉離れを発症してから3日間は急性期となりますので、患部に刺激を与えず、アイシングや無理に動かさず安静にすることが最も重要です。急性期を過ぎてから施術を行うようにします。
患部に鍼で刺激を与えることにより、筋肉の緊張が和らぎ、血行が促進され、回復力が高まり、痛みが早く軽減されることが期待できます。
もう一つの施術方法として、EMSという電気療法があります。急性期後の硬くなった筋肉に対して電気を流すことにより、筋肉の硬結を徐々に解消することができます。
改善していく上でのポイント
肉離れを軽減していくためには、受傷直後にすぐに運動を中止し、患部を冷やして軽く圧迫することが重要です。
痛めた部位を無理にストレッチして伸ばそうとすると、さらにダメージを与えてしまう可能性があります。受傷直後はできるだけ安静に保つことが大切です。筋肉が完全に断裂している場合は手術が必要になるため、必ず整形外科を受診してください。
炎症部位にはアイシングを行い、安静を保ちます。急性期を過ぎてからは、状態を見ながら適切な処置を行いましょう。その後は、電気療法や鍼施術を通じて患部に直接アプローチすることにより、早期回復が期待できます。スポーツ復帰ができるようになった後は、適切なストレッチを行い、今後の肉離れの再発を予防していきましょう。